これからバレーボールを始める方に、ルールのポイントを知っておくと楽しくプレイができます。また観戦する際もルールを知っているのと知らないのとでは、楽しめる要素が違ってきます。
バレーボールにはたくさんの魅力があります!
これからバレーボールを始めようと思っている方、バレーボールの観戦に行きたいと思っている方、ぜひぜひバレーボールも魅力を肌で感じてください!
ここではバレーの基本的なルールや反則ポイントなどを解説していきます。
バレーボールの誕生
バレーボールは1895年、William G. Morgan(ウィリアム・モルガン)氏の考案により、アメリカで誕生しました。テニスからヒントをもらい、バスケットのようにぶつかり合いのない、また大勢の人で老若男女問わずのスポーツとしてバレーボールが生まれました。
バレーボールの特徴
バレーボールの最大の特徴は、ボールを落としてはいけないスポーツであるということです。バレーボールは、ネットにより分けられたコートの上で、2つのチームにより行われます。2つのチームは、コートにボールを落とすことなく、3回以内(ブロックによる接触は除く)で相手コートに返球し合います。返球する時には、主に手や腕を使用します。
バレーボールの基本的なルール
バレーボールは、まず試合前に両チームの代表がトスを行い、トスに勝ったチームは、試合のスタート時にコートの外から相手コートに向かって打つ「サーブ(サービス)」を打つ権利(サーブ権)、またはコートを指定する権利を選択します。
試合は、最初のサーブ権を得たチームによるサーブではじまります。ボールがコートに落ちるか、ボールがアウトになるか、正しく返球できなくなるか、いずれかのチームが反則を犯すかペナルティーを受けるまで、ラリーは続けられます。
サーブ権を持たないチームがラリーを制した場合は、1得点とサーブ権を得て、そのチームの競技者は時計回りに一つずつポジションを移動する「ローテーション」を行います(※)。サーブ権を持つチームがラリーを制した場合、得点は入りますがローテーションは行わず、同じサーバーがサービスを行います。
- 5セットマッチの3セット先取した方が勝利
- 1ゲーム25点
- ボールが相手コートに落ちるor相手のミス・反則で得点
- 24対24のデュースの場合、2点差がつくまで延長(15点先取した方の勝利)
「ラリーポイント制」でサーブ権は関係ない
6人制バレーはかつてはサーブ権ありのサイドアウト制でしたが、1999年のルール改正によりサーブ権に関係なく得点が入るラリーポイント制に変更されました。(試合時間の短縮や選手の負担を軽減させ、試合展開がスムーズにするための改正です)
セットごとにコートチェンジをして、5セットでは8点先取時にコートチェンジが行われます。
25点を先取すれば1セットを得られる
5セットマッチで3セット取ったチームの勝利になります。
24対24のデュースになった場合、2点差がつくまで試合は続きます。25点を過ぎても2点差が付かない場合は、28対30などのように2点差がつくまでひたすら行われます。
5セットまでもつれこんだ場合は、15点を先取したチームが勝利となります。この場合もデュースになった場合は2点差が付くまで続けます。
じゃんけんかコイントスでサーブ権を決める
普通の練習試合などではじゃんけんで決められることが多いですが、公式戦や世界大会などの国際試合ではコイントスで決めることが多いです。
ゲームを開始するときのサーブ権は、じゃんけんかコイントスで決めます。その後は得点を取ったチームがサーブ権を得られます。
コイントスの場合は自分と相手でそれぞれコインの裏表を決め、投げて出た方が最初にサーブを打つようになります。フルセットになった場合は、再度コイントスが行われます。
サーブを失敗すると相手の得点になる
サーブを失敗すれば、相手チームに得点が入ります。
サーブを打つスタイルは、アンダーとオーバーのどちらでもよいとされています。
また攻撃力の強いジャンプサーブも取り入れるチームが増えていますが、高度な技術になるに連れ失敗する確率も高いです。
ネットに当たっても相手のコートに入れば、サーブ成功と見なされます。わざとネットに引っかけて、相手チームの体制を乱すという高技術のサーブを打つ選手もいます。
床にボールが付いた時点で相手の得点になる
相手に得点が入るのは、3回以内の打数で返球できなかった場合やボールが床についた時点です。
その他に反則行為が行われたときになります。3回以内でボールを返すことがポイントになります。
ブロックをした場合6人制では手にボールが当たっても、1回カウントされません。そのときはあと3回で相手コートにボールを返しましょう。
時計周りのローテーションを行う
サーブ権を持たないチームが得点すると、ローテーションが行われます。
連続で得点が入った場合は、ローテーションは行いません。
ローテーションはスムーズに行い、主審の合図でサーブを打ちます。自分のポジションをしっかり把握し、ローテーションで次に移動するポジションも分かっておきましょう。
年齢により使用するボールの号数が決まっている
柔らかいソフトバレーボールを除き、小学生は軽量4号、中学生は4号、高校生・一般は5号球を使用します。
バレーボールで反則になる行為とは
反則を把握しておくことで自分たちのミスを最小限に食い止めることができ、無駄な失点を減らすことにもつながりますので、しっかり確認しておきましょう。
「ダブルコンタクト」ボールに2回触れる
同じ人が連続して2回ボールに触れる行為を「ダブルコンタクト」といいます。ただし1回目のボールに触れる人はダブルコンタクトの反則が適用されません。
「フォアヒット」同一チームがボールに4回触れる
同一チームの選手が4回ボールに触れる行為を「フォアヒット」といいます。以前はオーバタイムスと呼ばれていました。
バレーボールでは、相手コートから自陣に返球されたら、3打以内に相手コートに返さなければいけません。
なお、ブロックのワンタッチはカウントに入りません。数え間違いでのフォアヒットはあまり無く、以下の例がフォアヒットに該当するので注意が必要です。
フォアヒットとなる場合
- レシーブの時に2人以上で同時にボールに触れてしまう場合
- 味方が打ったボールが体の一部(髪の毛、肩、ユニフォームなど)に触れてしまう場合
審判が4本の指を立てたらフォアヒットの反則の合図です。
「ホールディング」ボールを静止させる
身体の一部でボールを静止させた場合、「ホールディング」とされます。
いったん手の中におさめるようなトスがホールディングになる場合が多いです。また手を開いてボールを持ち上げるように返す行為もホールディングとされてしまう場合があります。
「タッチネット」ネットに触る
試合中にネットに触れてしまう行為を「タッチネット」といいます。審判もネットに触れるような表現で指摘します。
主にセッターやアタッカーが触れる場合が多く、攻防の際が一番触れやすい時です。セッターはネット近くのボールでもネットに当たらないようにトスを上げないといけないため、レシーバーのカット位置が重要になります。
セッターがトスを上げやすいようなボールを上げましょう。
アタッカーは打った際に体がネットにかかりやすいため、踏切の場所や着地地点を考えて打たなければなりません。セッターはアタッカーが打ちやすいボールを打つことで、タッチネットの確率を軽減できます。
「アウト・オブ・バウンズ」アンテナに接触する
ボールを返すときに、ネットの端にあるアンテナに当ててしまう行為です。アンテナの外側を通過した場合も反則になります。
ボールがアンテナに少しでも接触したら得点になります。
アタック時にブロックしたボールがアンテナに触れてしますことが多いです。
「オーバーネット」相手の攻撃を妨害する
ネットを超えて相手側のボールに触れる行為をいいます。ただしスパイクを打った後の手やブロックは含まれません。
セッターのトスを相手がネットを越えて攻撃することも反則で、とにかくネットを越えたら反則行為になることを知っておきましょう。
オーバーネットを取られやすいのはブロックの際に手が大きく相手コートに出てしまうことです。ボールが触れてから相手コートに出るのは良いのですが、アタックを打つ前にブロックの手が出ている場合は反則行為になります。
「パッシング・ザ・センターライン」センターラインを越える
センターラインを越えて相手のコートに侵入する行為をいいます。
着地の際にラインを踏んでいればセーフになります。足がセンターラインを踏み越したら反則ですが、少しでもラインを踏んでいたら反則にはなりません。
バレーボールでネット下をくぐって相手コート側にいく場面があります。これはアンテナの外からアンテナの外から相手コートに行ったボールは、アンテナの外から戻せばラリーを続けられます。
その際も3回でボールを返すことが条件です。
「インターフェア」相手に触れる
ネットの下から相手のボールや選手に触れて妨害する行為をさします。
これはプレイに支障が出て、場合によっては退場になるので、くれぐれもそのようなことがないようにフェアプレイしましょう。
ポジションの範囲を超えた行為
バレーボールはポジションがあり、それぞれに役割があります。
ポジションと役割
- トスを上げる「セッター」
- ブロックの中心となる「センター」
- 攻撃の中心となる「アタッカー」
- ボールを拾うのが仕事の「リベロ」
- セッター対角の「オポジット」
その役割を超えた場合、反則になる可能性があります。
リベロの反則行為
リベロがサーブを打ったり、ブロックまたはブロックの試みを行うと反則となります。
リベロがフロントゾーンでオーバーハンドをすること自体は反則ではありませんが、その際に上げたボールを別の選手がネット上端より高い位置でスパイクを打った場合、反則になります。
バックプレーヤーの反則行為
バックプレイヤーがスパイクを打つとき、アタックラインに触れたり、踏み越すと反則になります。バックアタックの場合にアタックラインに気を付けましょう。
セッターの反則行為
セッターがバックプレーヤーに回った際に、フロントゾーンでジャンプし、触れたボールが相手コートに入ると反則になります。触れたボールが自分のコートに入っていればセーフです。